秋の養生|中医学で考える「肺と大腸」のケア。乾燥・便秘・肌トラブルを防ぐ秋の過ごし方

台風のせいかここ数日涼しい日が続いています。
カンカン照りの暑かった夏が少しずつ終わりはじめ、空気が乾燥し始める時季。
まだ早いと思われるかもしれませんが、8月7日から立秋です。
中医学では、秋は「肺」と「大腸」が深く関係する季節と考えられています。
秋は、夏のように外へ向かっていたエネルギーを少しずつ内側へ収め、冬に向けて心身を整えていく時期です。
今回は、中医学の考え方をもとに、秋を健やかに過ごすための「秋の養生」について、5つのポイントに分けてご紹介します。

1.秋は「肺と大腸」の季節
中医学では、秋は「肺」と「大腸」に関係が深い季節とされています。
肺は呼吸を通して、清らかな「気」を取り込み、全身へ巡らせる大切な働きを担っています。また、肺は皮膚や粘膜とも関係が深く、外からの刺激から身体を守る役割があると考えられています。
一方、大腸は、身体にとって不要になったものを外へ排出する働きと関係しています。
肺と大腸は「表裏の関係」にあるとされ、この2つが調和することで、身体の内側と外側のバランスが保たれ、健やかな巡りにつながると考えられています。
秋は、身体だけでなく心にも変化を感じやすい季節なのです。

2.秋は「乾燥」の季節。肺は乾燥が苦手
秋の大きな特徴のひとつが「乾燥」です。
中医学では、肺は「潤いを好み、乾燥を嫌う」と考えられています。そのため、乾燥する秋は肺に負担がかかりやすい季節です。
秋になると、
- 喉が乾燥する
- 鼻が乾燥する
- 咳が出やすくなる
- 肌が乾燥する
- 便秘になりやすい
などの変化を感じる方もいるでしょう。
中医学では、肺の乾燥は大腸にも影響すると考えられています。
大腸の働きが弱まると、身体にとって不要なものをスムーズに手放しにくくなり、便秘や肌のトラブルにつながることもあります。
だからこそ秋の養生では、「乾燥から肺を守り、潤いを保つこと」が大切なポイントになります。

3.秋はセンチメンタルになりやすい季節
「秋になると、なんとなく寂しくなる」
そんな経験はありませんか?
中医学では、秋は自然界のエネルギーが少しずつ外側から内側へ向かい、収めていく季節と考えられています。
夏に比べて日が短くなり、空気も少しずつ冷たくなることで、自然界の生命活動も静かになっていきます。
そのため秋は、なんとなく気持ちが内向きになったり、寂しさを感じたり、過去のことを思い出して憂鬱になったりすることもあります。
でも、それは決して悪いことではありません。
季節によって自然界のエネルギーが変化するように、私たちの心も変化します。
「秋はそういう季節なんだ」と理解して、自分の感情を無理に変えようとせず、静かに受け止めてあげることも秋の養生のひとつです。

また、秋は「収穫」の季節。
読書をしたり、学びを深めたり、自分自身と静かに向き合ったりする時間を持つのもおすすめです。
夏に外へ向かっていた意識を少し内側へ戻し、自分の中に知識や経験を「収めていく」。
そんな過ごし方が、秋の自然のリズムにも合っています。

4.「巡らせて、整える」ことで秋を健やかに過ごす
秋の養生で大切なのは、「巡らせること」と「手放すこと」です。
まずは、呼吸を意識してみましょう。
秋は肺と関係が深い季節だからこそ、普段より少し呼吸を深め、ゆっくりと息を吐くことを意識してみるのもおすすめです。
ヨガやストレッチなど、身体を心地よく動かす習慣を取り入れるのも良いでしょう。
身体を動かして気を巡らせることで、心身の緊張もゆるみやすくなります。
そしてもうひとつ大切なのが「手放すこと」。
秋は、必要なものを収める一方で、不要なものを手放していく季節でもあります。

例えば、
- 部屋の整理整頓をする
- 不要なものを処分する
- スマートフォンの中の写真やデータを整理する
- 今の自分に必要のない習慣を見直す
- 頭の中にある考えを書き出す
など、身の回りのものや情報を整理してみましょう。
余白をつくることで、心も身体も整いやすくなります。
秋は「頑張って何かを増やす」だけではなく、「不要なものを手放して、必要なものを大切にする」ことも意識したい季節です。
5.秋の食養生は「辛味」と「白い食材」に注目
秋の食養生では、「潤すこと」と「排出を助けること」を意識してみましょう。
中医学では、秋は「辛味」と関係が深いとされています。
ネギ、生姜、大根などの辛味のある食材は、秋の食養生に取り入れやすい食材です。
また、肺と大腸をいたわる秋の食材として、白い食材もおすすめです。
例えば、
- 大根
- れんこん
- 白きくらげ
- 梨
- 豆腐
- 杏仁
などがあります。

乾燥しやすい秋には、こうした食材をスープや煮物など、身体に取り入れやすい形でいただくのも良いでしょう。
ただし、辛味のあるものを摂りすぎると、かえって乾燥を助長することもあります。
「辛いものをたくさん食べればよい」ということではなく、季節や自分の体調に合わせて、バランスよく取り入れることが大切です。
そして、食養生でもうひとつ大切なのが「よく噛んで食べること」。
一口一口を味わいながら、ゆっくり食事をすることで、食べることそのものにも意識を向けられます。
秋は「手放し、収める」季節
秋は、夏のように外へ外へとエネルギーを広げていく季節から、少しずつ内側へ向かい、必要なものを収めていく季節です。
乾燥から肺を守り、呼吸を深め、身体を適度に動かして気を巡らせる。
そして、不要なものを少しずつ手放していく。
食事では潤いを意識し、心は静かに内側へ向けていく。
そんなふうに自然のリズムに合わせて暮らすことが、中医学で考える秋の養生につながります。
「何かを足す」だけではなく、「何を手放すか」にも目を向けてみる。
今年の秋は、そんな穏やかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

京都でヨガを通して季節の養生を
SUNNY YOU Yoga Studioでは、ヨガを通して「心・体・氣」を整え、季節と調和した暮らしを大切にしています。
中医学の考え方も取り入れながら、その季節に合わせた身体のケアや呼吸、ヨガをお伝えしています。
秋は、自分自身の内側に意識を向けるのにぴったりの季節。
深い呼吸とヨガで身体を巡らせながら、夏に頑張った心と身体を少しずつ整えていきましょう!

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